これまでに多くの患者さんへ用いてきたドックスベストセメント治療!
来院された虫歯の患者さんが、
「神経をとられたくないのです」
「歯を削られたくないのです」
「歯がしみるのが止まらないのです」
「被せてもらった歯が具合悪く治してもらいたく」
などなど、様々な訴えを持って来られました。
ほとんどの方に治療後に喜んでもらっていましたが、
ところが!
期待に添えなかった、というよりドックスベストの治療の限界を理解されてない方がいるという事実を知る事になりました。
ホームページには、常々いい事ばかりしか書いてないものは駄目!
と考えています。
治療の限界を知っていただくことが、素晴らしいドックスベスト治療
を受ける事につながると思います。
今までの治療法に比べ、はるかに多くの神経保存が出来るドックスベスト治療
を正しく知って頂きたく、今回、虫歯の進行の一例の写真から様々な
事をお伝えしたと思います。
先ずは、患者さんが不信に思われる虫歯がそんなに進行してるのですか~?
という点について、簡単に説明します。
この写真をご覧下さい!虫歯あるのですよ。
そして、どうぞ、虫歯診断に参加してくださいね。
虫歯がどこにあって、どの程度進行しているかなど、、、。
いかがでしょう?お判りでしょうか?
この次の写真では、歯科治療で用いる切削器具ドリルの最小のもので削った後のものです。
次の写真では、さらに虫歯になってる所を綺麗にするための最小限の切削
行ったところです。このような写真を見ると多くの方が、
虫歯が思っている以上に進んでいるのだなーと感じるのではないでしょうか?
ここでお伝えしたい事は、虫歯は表面からでは進行度合いが判りずらい事!
そして、この虫歯治療では、残念ですが、綺麗な面の歯を削らざるを得ない
という事実です。
治療を受ける立場からですと、なるべく実際に虫歯に侵されている部分から削ってもらいたいと思いますでしょう!
しかし、ドックスベスト治療でも、虫歯の部を消毒 したりセメント塗るなどの操作
のために今回のような虫歯では最小限ではありますが、歯を削らなければいけないケースとなります。
しかし、虫歯ですでに穴が開いている状態の虫歯では、消毒とドックスベストセメントを塗る治療で済むケースが多いのです。
また、すでに金属がつめている所の虫歯では、ドックスベスト治療でも
その金属を外す必要から歯を最小限ですが、削る必要性があります。
いつも私が患者さんに伝えている言葉を
ここに書いてみたいと思います。
「虫歯は進行していっても治ることはない」
「 削られた歯は決して戻ることはない」
「 削るところが無くなると抜歯となり歯を失う」
など、、、
だ か ら なるべく削らない治療が理想なんですよ!と。
歯の神経を抜く事は、将来、虫歯になっても判りずらく、重症(中には抜歯
しか方法がないような状態)で気づくことも多いのです。
可能な限り神経は安易にとらないほうがいいと思います。
しかし、こういう風に書いていながら、残念ながら、神経を取らないといけない患者さんもいるのです。
虫歯治療を放置していて、痛みが強く出てから来られる患者さんの中には、何とか神経を残せないかと希望してこられる方もいらっしゃいます。
では、どの程度までの虫歯の進行であつたらドックベストセメント治療で
治せるのかということが気になる点でしょう!
深い虫歯でも100%神経は残せますと言い切る歯科医(私をはじめ他のドックベストセメント治療専門医)はいません。
診断を100%近く正確に判断できるものは、神経の炎症状態を病理組織で
診断できればほぼ完璧でしょう。 歯の硬い組織の中に存在する神経を病理組織診断で取り出すのは不可能です。 例えば、歯茎や舌のがんとかの判断で病理組織診断をする場合がありますが、それらは、その組織の一部を病巣から摂取できますが、歯の神経は無理となります。
となれば、あとは、深い虫歯の場合は、やってみるしかないという
とても曖昧な話しになるのです。しかも、保険が利きません。
だんだんと難しい話になりました。
しかし、これは深~い虫歯の話です。ですから、簡単な話しにまとめるとすると
虫歯は放置せずに早めに多く削られない治療を受ける、
(ただし、削らなくてもいいような要観察の歯は治療をせず、予防でいく)
になると思います。
虫歯は過去からの結果の姿です。
深~い虫歯を作らない!
もし、虫歯が出来たら、治療の必要があれば早期に治療!
ついでに最高の予防は、 早期発見→早期治療ではなく、????
虫歯がない時の早期予防であります。
残念ですが、日本では健康保険法で予防は保険診療にでなく自費診療となります。
ながい正彦歯科が今後計画している予防歯科には、
1)虫歯予防の今まで歯科医院で行われている例えば、歯磨き方法、フッ素利用、
唾液検査、などなどは当然のこととして行い。
2)全身を捉えた新しい歯科医療を加え、例えば、唾液分泌量低下のある
方への虫歯予防とか 口腔乾燥のある方へアプローチするメニューを
備えております。
治療後の予防にも力を入れております!
それが、入れ歯でない自分の歯でおいしくいつまでも元気に食事を楽しめる秘訣
です。